緊張という感情は、自分の問題点や成長の機会点を教えてくれているシグナルである。
毎日Blog、52回目の更新の日です。
前職であるスターバックスコーヒーを退職し2カ月と半月が過ぎていった。
12年間も働いていたのに、戻りたいという気持ちは一切ない。
仕事や会社がすごく嫌で辞めたわけではなく、自分の可能性をもっともっと広げたい。そう思い退職を決意した。
12年間で苦労したこと9割、良かったこと1割くらいの割合で僕は認識がしているが、今となっては苦労の経験も僕の記憶の中ではいい思い出として美化されつつある。
記憶とは曖昧なもので、自分の捉え方次第で、良いものにも悪いものにも変換できる。
その苦労した中でも、人間関係やそれにまつわるコミュニケーションにおいては、多くの壁にぶつかり、そして悩みました。
まず僕の中での苦労のひとつが、プレゼンテーションです。
僕は以前から、人の前で話すという行為に対し苦手意識が強くあり、毎回のようにド緊張で、嫌な汗をかきながら自分でも何を話しているのか分からないまま終了。
いつも後味は最悪でした。
そして、いつも僕はこう思っていました。
僕のプレゼンを聞いてる人たちが怖い顔をせず、にこやかに、僕の話に相槌を打ちながら聞いてくれたら、もっとリラックスしてプレゼンができるのにと。
自分のプレゼンが上手くいかないのは、聞いている人たちの聞き方に問題があると捉えてしまっていました。
そして、自分のプレゼンのどこを改善しなければいけなかったのかの振り返りはせず、別にプレゼンなんて店舗運営には必要ないスキルだからと、失敗から学ぶ姿勢を持っていませんでした。
そんなプレゼンの最中、毎回僕が何を考えながら発表してたかというと、聞いてる人たちが僕のプレゼンに対し何を思い、何を感じ、どんな印象を持っているのかだろうと考えながら発表していました。それもネガティブな捉え方で、変な事、間違った事を僕は言ってないだろうか、自分の話が分かりにくく伝わっていないのではないのだろうかなど。
特に表情の曇る人を見つけた時には、焦ってしまい、頭の中が真っ白になってしまいました。
そんなことばかりを考えながらプレゼンしていたので、自分が伝える内容には集中できておらず、何を伝えたかったのか分からないというフィードバックを、毎回もらっていました。
今では分かっているのですが、これは聞いてる人たちには一切関係のない問題で、この問題は僕の捉え方と考え方にありました。
そしてこの問題の根本原因は、自分の自信が無い事にありました。
その時の僕は、できない自分を受け入れることが怖く、いつも他人のせいにし、自分が傷つくことから逃げていました。
そしてプレゼンに対しての苦手意識を克服できたのは、それから5年後の事です。
あるプレゼンの時、他の方はしっかり資料を準備してきている中、僕は全く準備ができておらず、すごく焦りを感じた時がありました。
その時、僕はこう思いました。
上手く話そうとせず下手でもいい、聞いてる人に笑われてもいいから、自分の話に集中し自分の伝えたいことだけを伝えようと心の中で決心して臨んだ結果、そのプレゼンを多くの方がとても評価して下さりました。
この経験が、僕のプレゼンに対する苦手意識を克服させ自信を与えてくれました。
今までプレゼンができないと思っていたのは、全て自分の捉え方と考え方に問題があったのだと気付きました。
その問題のひとつが、上手く話そうとしていた事です。
言い方を変えるとよく思われようとしていたという事です。
その気持ちの裏側には、良く思われる事で自分の評価が上がり昇進に近づくという思惑が隠れていました。
そういった下心は相手に伝わり、逆に悪い印象を与えてしまいます。
なので、上手く伝えようとせず、「下手な自分のままでいいから」と自分に言い聞かせ自分のハードルを下げてあげる事で、気持ちが随分と楽になり、自分のプレゼンに集中できます。
あとは、伝えたいことのテーマを一つに絞るという事です。
それまでの僕は、プレゼンの際、色々な資料を準備し、その組み立て通りに話す事ばかりを考えていて、少しでもその流れが崩れてしまうと、話はグダグダになり、結果的に何を伝えたかったのか分からないまま終わってしまってました。
しかし、テーマを絞り、それを伝える事に集中すれば、話が少しそれたとしてもテーマを軸に話を展開をしているので、大きく話が逸れることは無いですし、少し逸れたらそれた事に自分で気が付くことができるので、軌道修正をすぐにすることができます。
テーマを一つに絞り、そのテーマを意識した資料作成をしたら、発表の時、頭が真っ白になることはなくなりました。
他にもありますが今回は省略します。
この2点を意識するだけで、僕のプレゼン力は格段に進化し、人前で話すことに対して過度の緊張をする事は無くなりました。多少はあります(笑)
そしてその緊張は、他の誰でもない自分自身が生み出している感情です。
自分は、何に緊張しているのかに気付き、改善策を講じる事で、問題は解決します。
緊張する気持ちは、自分の問題点や成長の機会点を教えてくれるシグナルです。
緊張することがある場合は、まず自分が何に緊張しているのかを突き止め、その緊張の原因をその探り、改善に向けたアプローチをします。
その改善のプロセス自体が、自分の成長につながります。
それからというもの、緊張する場面は、僕にとって成長のチャンスと捉えられる様になりました。
自分の感情と丁寧に向き合う事で、人は成長し続けられるとこの経験から学ぶことができました。